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2021.07.20

建売に建設業許可は必要?不動産業者の許可の必要性を解説

この記事では、宅地建物取引業者(以下、不動産業者)が、住宅を建設して販売するいわゆる「建売」の場合、不動産業者は建設業許可を受ける必要があるのかどうかを解説します。

結論としては、建設業許可が「不要なケース」と「必要なケース」があるので、自社がどちらのケースに該当するかを確認しましょう。

建設工事の請負いがあるか

建設業許可とは、一定以上の金額の建設工事を請負う企業が取得するものです。

建売を行う不動産業者の場合、自社が建設工事についてどの立場にいるのかを把握する必要があります。

建設業許可が不要なケース

不動産業者が、建売のために新築工事を行う場合、基本的には建設業許可は不要です。

自己所有の不動産を取引するのに宅建業免許が不要であるのと同じ考え方で、自分の建物を建てるのに建設業許可は不要であるということです。

この場合、不動産業者は、建設工事を建設会社に発注する発注者(施主)の立場になるため、その発注先の建設業者が適正な建設業許可を有しているかを確認するようにしましょう。

建設業許可が必要なケース

不動産業者が建売をするうえで建設業許可が必要となるケースとは、「発注者(施主)からの求めに応じて新築工事を請負う場合」です。

この場合、不動産業者は発注者から建設工事を直接請負う元請建設業者という立場になるので、建設業許可が必要となる工事の規模を確認しておきましょう。

建設業許可が必要となる工事の規模

新築工事は、建設業法において建築工事業(建築一式)という業種に分類されていて、以下のいずれかに該当する工事(以下、軽微な工事)であれば許可は不要とされています。

  • ①請負金額が1,500万円未満の工事
  • ②延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事

「いずれかに該当」なので、②に該当する場合であれば、請負金額が1,500万円以上でも許可は不要となります。

建設業法でいう請負金額には、消費税や工事施工にかかる材料費、運送費なども含まれるので注意しましょう。

建築一式以外の工事の場合

建築一式以外の工事については、構造等に関係なく請負金額が500万円以上の工事については建設業許可が必要とされています。

【国土交通省】建設業29業種の分類

特定建設業許可が必要な場合

発注者から直接工事を請負う元請業者は、下請業者に発注する金額が6,000万円(建築一式工事以外は4,000万円)を超える場合は特定建設業許可というレベルの高い許可を取得しなければなりません。

特定建設業許可の解説はこちら

建売の場合の建設業許可まとめ

建売を行う不動産業者に建設業許可が必要かどうかを解説しました。

  • 建設工事の請負いの有無
  • 許可が不要な軽微な工事の基準

この2点をしっかり確認できれば、不動産業者に建設業許可が必要かどうかで迷うことはなくなります。

建設業許可が必要なケースに該当する場合、まずは建設業許可の専門家である行政書士に相談してみることをおすすめします。

行政書士法人ストレート
行政書士 大槻 卓也
執筆者

建設業特化の行政書士法人ストレートの代表行政書士。年間申請数は300件を超える。建設業者のみならず行政書士、他士業からも多くの相談を受けるプロが認める専門家。誠実、迅速な対応で建設業者の発展に貢献します。

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当社は、建設業関連業務に特化している行政書士法人です。東京都、神奈川県、埼玉県を中心に建設業許可に関する手続きを年間300件以上代行しており、難易度の高い申請の実績も豊富です。

他の行政書士には許可をとれないと言われた事業者様の建設業許可を、問題なくスムーズに取得できるケースも非常に多いです。行政書士の業務は多岐にわたるので、建設業許可に詳しくない事務所も当然あります。

「近所だから」「安いから」という理由だけで依頼する行政書士を選ぶと、許可取得までに時間がかかったり、許可を取得できないということも考えられます。特殊な法律やルールの多い建設業に関する手続きは、専門の行政書士にご相談いただけることを願います。