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コラム

COLUMN
2021.08.02

建設業者における兼業事業の考え方について解説

建設業許可や経営事項審査を適正に進めるには、「兼業」の考え方を理解しておく必要があります。

自社には兼業はなく建設業一本だと思っている会社にも、実は兼業売上が存在するというケースも多いので、この記事では建設業と兼業の関係について解説したいと思います。

そもそも兼業とは

不動産業、飲食業などは建設業を中心に考えると兼業であるのは当然ですが、建設業者が兼業だと思っていないケースが負い兼業事業もたくさんあります。

建設業許可及び経営事項審査において兼業とは、「建設業29業種に関する工事の請負、施工以外の売上」と考えるとわかりやすいと思います。

建設業29業種の解説はこちら

建設工事が発生するかがポイント

建設工事が発生する場合のみ建設業であると解釈されるため、たとえば以下のような業務により発生する売上は「兼業事業の売上」となります。

  • 樹木の剪定
  • 空調設備の管理・ガス充填
  • 消防設備の点検
  • 設計・図面作成
  • 産業廃棄物の処理
  • 測量・墨出し

兼業の方が売上が多くても建設業が本業

建設業許可や経営事項審査においては、建設工事の売上よりも兼業の方が規模が大きい場合でも、「建設業を本業」として、その他の事業のことをまとめて兼業と呼びます。

不動産業や建築事務所などにおいて自社の感覚とことなり違和感を持つ場合もあるようですが、あくまで建設業を本業として手続きを進めることになります。

建設業許可について

建設業許可申請においては、申請書第一面の後半に兼業事業の内容を記載する欄があります。

兼業が複数ある場合、代表的なものを記載してもいいですし、「設計業、測量業、建物管理」といったように並べて書いても問題ありません。

財務諸表のうち損益計算書については、完成工事高と兼業事業売上高を分けて記載する必要があるので、日頃から売上を分けて計上し、税理士が作成する決算書において完成工事高と兼業事業売上高をわけてもらうと建設業許可における手続きがスムーズに進みます。

経営事項審査において

経営事項審査では、完成工事高の配点がとても大きく、兼業事業の売上を誤って完成工事高に入れて申請してしまうと虚偽の申請と判定される可能性もあるので要注意です。

経営事項審査を受ける場合は、慎重に兼業事業の売上高をわけるようにしましょう。

行政書士法人ストレート
行政書士 大槻 卓也
執筆者

建設業特化の行政書士法人ストレートの代表行政書士。年間申請数は300件を超える。建設業者のみならず行政書士、他士業からも多くの相談を受けるプロが認める専門家。誠実、迅速な対応で建設業者の発展に貢献します。

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他の行政書士には許可をとれないと言われた事業者様の建設業許可を、問題なくスムーズに取得できるケースも非常に多いです。行政書士の業務は多岐にわたるので、建設業許可に詳しくない事務所も当然あります。

「近所だから」「安いから」という理由だけで依頼する行政書士を選ぶと、許可取得までに時間がかかったり、許可を取得できないということも考えられます。特殊な法律やルールの多い建設業に関する手続きは、専門の行政書士にご相談いただけることを願います。