まずはお気軽にお電話ください
Tel.042-843-4211

コラム

COLUMN
2021.08.27

舗装工事業の建設業許可をとる!工事内容や許可要件を解説

舗装工事とは、道路等の地盤面をアスファルト、コンクリート、砂、砂利、砕石等により舗装する工事のことをいいます。

この記事では、舗装工事業の建設業許可を取得することを考えている人のために、その工事内容や要件などを詳しく解説していきます。

舗装工事業の許可が必要なケース

舗装工事業の許可は、500万円以上の「舗装工事」を請負うのに必要となる許可業種で、27種類の専門工事業のうちの1つです。

元請業者として、舗装工事を請負い、下請業者に合計4,000万円以上発注する場合は、舗装工事業の特定建設業許可が必要となりますので注意しましょう。

舗装工事の具体的な内容

舗装工事とは、一般的に次のような工事と定義されています。

  • アスファルト舗装工事
  • コンクリート舗装工事
  • ブロック舗装工事
  • 路盤築造工事

類似業種との区分

舗装工事と併せて施工されることが多いガードレール設置工事については、舗装工事ではなく「とび・土工・コンクリート工事」に該当します。

人工芝張付け工事については、地盤面をコンクリート等で舗装した上にはり付けるものは「舗装工
事」に該当します。

舗装工事業のよくある誤解

「土木一式の建設業許可を受けていれば、舗装工事も金額制限なく請負える」という誤解が非常に多いのですが、一式工事業の建設業許可をもって金額制限なく請負えるのはあくまで「一式工事」のみなので注意しましょう。

舗装工事業の専任技術者要件

建設業許可を受けるには、業種ごとに一定以上の資格または実務経験を有する人を営業所に配置しなければなりません。

舗装工事業の専任技術者になれる資格

  • 一級土木施工管理技士
  • 二級土木施工管理技士(土木)
  • 一級建設機械施工技士
  • 二級建設機械施工技士
  • 技術士(建設)
  • 監理技術者資格者

特定建設業許可の場合

特定許可の場合は、一級土木施工管理技士、一級建設機械施工技士、監理技術者資格者のみが専任技術者になることができます。

実務経験により専任技術者になる場合

上記のような資格がなくても、舗装工事の施工について10年以上の実務経験を有する人は、舗装工事業の専任技術者になることができます。

また、舗装工事業に係る指定学科の高校を卒業している場合は卒業後5年、大学を卒業している場合は卒業後3年の舗装工事に関する実務経験を有していれば、専任技術者になることができます。

舗装工事業に係る指定学科

  • 土木工学
  • 都市工学
  • 衛生工学
  • 交通工学

上記の学科の高校または大学を卒業している場合は、必要な実務経験期間の短縮が認められます。

土木工学、都市工学、衛生工学、交通工学に関する学科として認められる具体的な学科名には次のようなものがあります。

土木工学に関する類似学科
開発科、海洋科、海洋開発科、海洋土木科、環境造園科、環境科、環境開発科、環境建設科、環境整備科、環境設計科、環境土木科、環境緑化科、環境緑地科、建設科、建設環境科、建設技術科、建設基礎科、建設工業科、建設システム科、建築土木科、鉱山土木科、構造科、砂防科、資源開発科、社会開発科、社会建設科、森林工学科、森林土木科、水工土木科、生活環境科学科、生産環境科、造園科、造園デザイン科、造園土木科、造園緑地科、造園林科、地域開発科学科、治山学科、地質科、土木科、土木海洋科、土木環境科、土木建設科、土木建築科、土木地質科、農林土木科、緑地造園科、緑地科、緑地土木科、林業工学科、林業土木科、林業緑地科、農業開発科、農業技術科、農業土木科、森林工学科、農林工学科、農業工学科
都市工学に関する類似学科
環境都市科、都市科、都市システム科
衛星工学に関する類似学科
衛生科、環境科、空調設備科、設備科、設備工業科、設備システム科

類似学科については、学科名の末尾の「科」「学科」「工学科」は、他のいずれにも置き換えが可能です。ただし、青色表記の「森林工学科」「農林工学科」「農業工学科」「林業工学科」については、置き換えることができません。

上記の類似学科名に記載がない学科でも、履修内容が上記のような学科に関するものであると認められる場合は、個別相談により指定学科とみなしてもらえるケースもあります。この場合は、卒業証明書とあわせて履修証明書や成績証明書など取り寄せ、どのような内容の学習をしたかを提示して事前に審査庁に相談しましょう。

舗装工事の実務経験証明方法

舗装工事業の専任技術者の要件を実務経験により満たすためには、経験を有することはもちろんですが、その経験を書類で証明できるかどうかが重要なので、建設業許可申請において必要な書類について解説します。

舗装工事の実務経験を証明するうえで最初に確認するべきことは、経験を積んだ企業が、在籍時に舗装工事業の建設業許可を受けていたかどうかであり、各ケースの必要書類は次のとおりです。

許可あり企業での経験の場合

  • 被保険者記録照会回答票
  • 建設業許可通知書の写し
  • 専任技術者証明書
  • 実務経験証明書
  • 指定学科の卒業証明書
  • 健康保険被保険者証の写し

許可なし企業での経験の場合

  • 被保険者記録照会回答票
  • 工事請負契約書等
  • 専任技術者証明書
  • 実務経験証明書
  • 指定学科の卒業証明書
  • 健康保険被保険者証の写し

被保険者記録照会回答票とは

この書類は、いわゆる専任技術者になろうとする人のこれまでの年金記録です。

年金事務所に行くと即日発行してもらえる書類で、どの企業の厚生年金保険にいつからいつまで加入していたかを確認できます。

この書類により、まずは舗装工事を経験した企業に常勤で在席していたことを証明します。

※審査庁によっては取締役として登記されていれば厚生年金保険に加入していなくても過去の常勤を認めるというルールを設けている場合がありますので、実務経験証明証明の準備着手時に申請先の自治体に確認すると良いでしょう。

建設業許可通知書の写しとは

建設業許可新規取得時、5年に一度の更新時にすべての会社・個人に発行される書類です。

A4一枚の普通紙で発行されますが、とても重要な書類で、建設業許可の業種や有効期限が記載されています。

建設業許可通知書に舗装工事業と記載があり、その有効期間中、被保険者記録照会回答票によってその企業に在籍していたことを証明できれば、その期間における舗装工事の実務経験が認められることが多いです。

ただし、通知書に記載されている許可の有効期間の満了時に更新手続きをせず、許可が抹消されている企業については、抹消の日までの経験を認めてくれる行政庁と認めてくれない行政庁に分かれるので、必ず事前に確認しましょう。

※建設業許可申請の実務においては、許可の通知書がなくても、行政側が行政内での確認により許可の有無を確かめてくれる場合が多いので、許可の通知書が手に入らない場合は申請先の窓口に問い合わせしましょう。

工事請負契約書等とは

舗装工事業の建設業許可を受けていない企業でも、500万円以下の舗装工事については請負い及び施工をすることができます。

このような、舗装工事業の建設業許可を受けていない企業における経験も専任技術者の実務経験年数に含めることができるのですが、この場合、舗装工事を請負っていたことを証明するため、工事請負契約書等を証明する期間通年分用意する必要があります。

工事請負契約書がない場合は、注文書、請書、請求書(通帳で入金確認)等でも、舗装工事を請負い、施工していることが確認できれば経験は認められます。

専任技術者証明書とは

建設業許可申請書類のなかに、様式八号の専任技術者証明書という書式があります。

様式第八号 専任技術者証明書

ここには、専任技術者の氏名、住所、生年月日等の個人情報の他、専任技術者が担当する業種ごとの資格の種類または実務経験など、どのように要件を満たしているのかを、記号により記載することになっています。

実務経験証明書とは

続いて、様式第九号の実務経験証明書という書式があります。

様式第九号 実務経験証明書

この書類は、専任技術者の要件を実務経験で満たす場合にのみ必要となる書類で、資格により要件を満たす場合は不要となります。

実際に担当した舗装工事について具体的に記載し、その経験年月が必要な期間を満たすように記載しましょう。

前記の被保険者記録照会回答票における厚生年金加入の期間、舗装工事業の建設業許可が有効であった期間、または工事請負契約等が用意できる期間と同期間の経験を記載する必要があります。

指定学科の卒業証明書とは

前記の土木工学、都市工学、衛生工学、交通工学に関する学歴により実務経験証明年数を短縮する場合、学校から卒業証明書を取り寄せて、基本的には原本を提出することになっています。

卒業証明書の取り寄せ方法は、学校ごとに案内があるはずなので、卒業した学校に確認してみましょう。

健康保険被保険者証の写しとは

専任技術者が、建設業許可を申請する企業に現在常勤であることを健康保険証の写しを提出することにより証明します。

後期高齢者である場合や、健康保険組合のカードデザインの都合上、健康保険証に申請する企業名が記載されていない場合は、健康保険証の写しとあわせて、次のいずれかの書類等により常勤を証明する必要があります。

  • 健康保険・厚生年金保険の標準報酬決定通知書
  • 住民税特別徴収税額決定通知書
  • 法人の場合は直近の法人税確定申告書における役員報酬明細
  • 個人事業の場合は直近の確定申告書
  • 被保険者記録照会回答票
  • 健康保険組合発行の資格証明書

※上記一覧は申請先ごとの審査基準により異なる可能性があります。

※神奈川県等、一部の審査庁では専任技術者が代表取締役である場合には健康保険証の写しを求めないという取り扱いもあります。

専任技術者の詳しい解説はこちら

舗装工事業まとめ

舗装工事業の建設業許可は、500万円以上の道路等の地盤面をアスファルト、コンクリート、砂、砂利、砕石等により舗装する工事を請負い、施工する場合に必要となります。

また、公共工事において発注件数が多いのも特徴です。

工事内容が比較的わかりやすいタイプの業種ですが、土木一式やとび土工との区分には気を付けましょう。

舗装工事業の建設業許可を最速で取得したい方は是非行政書士に相談してみてください。

行政書士法人ストレート
行政書士 大槻 卓也
執筆者

建設業特化の行政書士法人ストレートの代表行政書士。年間申請数は300件を超える。建設業者のみならず行政書士、他士業からも多くの相談を受けるプロが認める専門家。誠実、迅速な対応で建設業者の発展に貢献します。

Voice

お客様の声

初回無料相談!
まずはお気軽にご相談ください

建設業許可、経営事項審査、公共工事入札参加は、
行政書士法人ストレートにお任せください!

電話で相談する
Tel.042-843-4211
メールで相談する
無料相談はこちら
行政書士法人ストレートの写真

当社は、建設業関連業務に特化している行政書士法人です。東京都、神奈川県、埼玉県を中心に建設業許可に関する手続きを年間300件以上代行しており、難易度の高い申請の実績も豊富です。

他の行政書士には許可をとれないと言われた事業者様の建設業許可を、問題なくスムーズに取得できるケースも非常に多いです。行政書士の業務は多岐にわたるので、建設業許可に詳しくない事務所も当然あります。

「近所だから」「安いから」という理由だけで依頼する行政書士を選ぶと、許可取得までに時間がかかったり、許可を取得できないということも考えられます。特殊な法律やルールの多い建設業に関する手続きは、専門の行政書士にご相談いただけることを願います。